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堀江美都子「心のうた~癒しの歌声~ 堀江美都子BEST」

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堀江美都子のデビュー35周年記念アルバム。デビューから2004年までの主要なアニソンヒット曲を1枚に纏めたオールタイムベストとなる。

特筆すべきはその構成。通常ならシンプルな時系列順になりそうな所だが、本作は「さすらいの太陽」のエンディングテーマだった「心のうた」とデビュー曲の「紅三四郎」、代表曲「キャンディ キャンディ」「あしたがすき」を軸に、タイアップ先のアニメのジャンルごとに区分した3部構成となっている。これがかなり聴きやすく、➂~⑧は昭和のお茶の間の空気感に浸りながら、➈~⑭は魔女っ子モノ楽曲の可愛らしさに酔いしれながら…といった具合に各パートごとに違った感覚で楽しむことができる。

また、リリース時点で最新だった1999年~2003年までの楽曲が初めてベスト盤に選曲されているのも大きなポイント。前述の曲構成でもこの時期のみはジャンル等ではなく「最新曲」として大きくフィーチャーされており、特に注目して聴くことができる。またこの時期の楽曲は、以降に発売されたベスト盤でも「平成の堀江美都子」(2019年発売)を除き基本的に選曲から弾かれてしまっているので、昭和時代の代表曲と一纏めにこれらの楽曲を聴くことができるという点も本作の大きなアドバンテージと言えるだろう。

堀江の1枚モノベストとしては、時系列順に拘らなければ恐らく最高レベルの作品。廃盤なのが惜しいが、幸いその他の廃盤ベストと比較するとそこまで高騰していないので中古やレンタルでの入手にはオススメ。1100円。

印象度:A

〈曲目〉
1.心のうた
2.キャンディ キャンディ
3.アクビ娘
4.緑の陽だまり
5.けろっこデメタン
6.ぼくらきょうだいてんとう虫
7.サザエさんのうた
8.ボルテスVの歌
9.魔法のマコちゃん
10.魔女っ子チックル
11.花の子ルンルン
12.ハローララベル
13.ひみつのアッコちゃん
14.グローイング・アップ
15.あしたがすき
16.不思議を探そう
17.ぼくらの元気
18.僕らの宝箱
19.電光超特急ヒカリアン
20.Birthday Smile
21.悲しみは天に還して
22.紅三四郎
23.心のうた (2004ヴァージョン)
24.A-motion〜アニソン女子部のテーマ (スタジオ録音版/2001年)




平成の堀江美都子
堀江美都子
2019-04-24


買ってよかった旧譜特集2022 (上半期編)

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どうもdeamuです。

2022年もいよいよ大詰めですね。皆さんは今年何かにハマりましたか?
私はもう例年通り…否、それ以上に旧譜収集にハマり、注力した1年でした。同時に、完全に自分の趣味世界に閉じ籠ってしまったことで徐々に世間の流行に置いていかれ、「嗚呼、おっさんになるとはこういうことなのか…」と感じることが多かったですね(早ぇよ)

そこで今回は、私が今年1年間で購入・試聴してきた旧譜の中から、「これは買ってよかったな~」と思うものをピックアップし、短文やときどき動画と共に紹介していこうと思います。
厳選しても結構膨大になってしまったので、前・後編で区切りました。ということで、まずは1月から6月までに出逢った旧譜から。


-1月-

中谷隆博「LIFE SIZE」

LIFE SIZE
中谷隆博
1996-11-21


角松敏生のプロデュースの下デビューしたシンガー中谷隆博の1stアルバム。1996年作。

JUDY AND MARYに対するHysteric Blueを本家自体がバックに立って行った、とでも言うべきでしょうか。角松本人の楽曲が持つ雰囲気がそのまま継承されたような作品。特にデビュー曲である①「gala~涙色のエンジェル」はキャッチーなサビ、作り込まれたハウス系サウンド、程よく透き通った歌声、どこを切り取っても文句無しの名曲。90年代角松ワークスはVOCALANDだけではありません。




ORITO「Soul food」

ソウル・フード
ORITO
1997-05-21


ソウルシンガー・ORITOの2ndアルバム。20代で海外へ発ち、大御所Willie Mitchellに認められ逆輸入デビュー。以後国内外の名プレイヤーを従えながら次々にアルバムを発表し、来る日本の男性R&Bブームの礎を作るも08年に43歳の若さで逝去。まさに激動の人生を送ったシンガーです。

本作は全編英語詞であった1stから音作りの良さはそのままに、よりジャパナイズされた作風に。堺正章「さらば恋人」のカバー(少々笑えてくるが…)や前後の作品と比較してもカラフルなジャケットからも、歌謡・ポップスへの歩み寄りの姿勢が感じられます。時にソフトに、時にパワフルな良盤。




LEON「7 DAYZ AVENUE」

7DAYZ AVENUE
LEON
1993-12-08


今やすっかり杉下警部な水谷豊氏を主演に、当時旬のグラドルや若手女優が脇を固めたドラマ「湘南女子寮物語」主題歌でメジャーデビューしたLEONのメジャー1stアルバム。

服まで無駄に青々としたジャケットの通り、当時既に消滅しつつあったコテコテの夏モノリゾートポップスが惜しげもなく展開された作品。程よく甘く、それでいて力強さも持ったボーカルの歌声のお陰で、特に今更感やぎこちなさは感じずに聴くことができます。インディーズ時代は「怜恩」名義で至って普通、悪く言ってしまえば限りなく地味な音を奏でるバンドだったのですが、路線変更がバッチリハマったのか、ノリも見違えるほど良くなっています。

ちなみにこのLEONのボーカルの名は伊藤誠。某アニメ主人公の風評被害をモロに被っているであろう一人です。nice boat.





V.A.「ヒロイン誕生!!女の子向きベストヒット」



名盤と呼べるのは特定アーティストの作品だけでしょうか。私はこの時期、大阪日本橋の某大レンタルCDショップの閉店セールで子供向け特撮・アニメのコンピを片っ端から買い漁っていたのですが、その中でそれはNOだと確信しました。

本作は1992年~1995年頃に放送されたアニメ「美少女戦士セーラームーン」「キテレツ大百科」「ポコニャン!」「とんでぶーりん」「金髪のジェニー」「エトレンジャー」と、ゾンビのような長寿シリーズ「まんが日本昔ばなし」の主題歌を収めたコンピ盤。所謂ガールポップ的な観点でも楽しめる曲が目白押しです(日本昔ばなしとあんしんパパには目を瞑れ)。個人的にセーラームーンのED「乙女のポリシー」とぶーりんのOP「愛はカッコわるい」はイチオシ。

それにしても、子供向けコンピは時代ごとの空気感を閉じ込めた作品としてこの上ないものだなと。皆さんもこの手のコンピをお持ちでしたら、「あの頃」に思いを馳せながら聴き入ってみてください。それはそれはエモーショナルな気分になることでしょう。音楽で時代を超えるタイムマシン。そんな楽しみ方が容易にできてしまう点で子供向けコンピは名盤なのです。





小川範子「恋をしようと思う」

恋をしようと思う
小川範子
1993-09-29


1987年にデビューして以降、どこか物憂げな声を武器に名曲を残し続けてきた小川範子の、アイドルとしては結果的に最終作となった10thアルバム。

王道を往くアイドル歌謡だった前作から一転し、音数を抑えた静かな作品。ほとんどがアコースティックとストリングス中心で非常にシンプルですが、本人の唯一無二の歌声と絶妙なアレンジのお陰で全く退屈しない仕上がりになっています。特にシングルにもなった「愛されすぎて」はそれまでに培われた表現力が大爆発した集大成的名曲。

前作「どうしてこんなに好きなんだろう」が足し算の名盤ならば、こちらは引き算の名盤といったところでしょうか。この後はシングルを数枚リリースし、少し間を置いた後にOgawa名義で捻りを加えたデジポップ路線に移行しますが、できればアイドル小川範子としてもう一枚この先が聴きたかったところ。




-2月-

小田育宏「talk to you」

トーク・トゥ・ユー
小田育宏
1992-05-21


神戸出身AOR系シンガーソングライターの1st。近年再評価が著しい作品で、ネットではかなりのプレミアが付いていますが、この頃運良くブックオフ実店舗で購入できました。

一言で表してしまえば、「時流に全く左右されなかった作品」。92年の邦楽と言えばシンセサイザーや打ち込みを多用した軽く派手なサウンドを想像しがちで、実際私もそのような作風に期待している部分があるのですが、この方の作品は真逆。あくまで生音志向で、頑ななまでに真面目なAOR。納得のいくまでデビューを渋っていたという逸話も聞きますが、そんな彼の性格がよく反映されているようです。70s、80sから続くAORの血脈を高純度でこの時代に体現したという点で非常に貴重な作品でしょう。
事情はあれど、これほどの方が阪神・淡路大震災以降表舞台から姿を消してしまったことが悔やまれます。名盤。




五味美保「Mind Holiday」

Mind Holiday
五味美保


2006年頃まで息の長い活動を続けたガールポップ系シンガーソングライターのデビュー作。
当時同レーベル所属であった森高千里や笠原弘子の同時期の作品を彷彿とさせるような、アイドル歌謡にシティポップを融合させた楽曲が勢揃い。夏の夜のドライブミュージックにも推奨したい一作です。

五味はこの後BMG→トーラス→インディーズと幾度もレコード会社を移籍。数多くのリリースの中でよりガールポップ的に変化を遂げていきますが、アレンジャー変更の影響か、初期の華やかさは徐々に消えていってしまいました。残念。




馬場俊英「もうすぐゴング」

もうすぐゴング
馬場俊英
1997-02-21


一度はメジャー契約を切られるも、口コミで返り咲き、歌の力で紅白出場まで漕ぎ着けた不屈のシンガーソングライター・馬場俊英の1stアルバム。以前からサブスクでハマっていましたが、この時期小田育宏と同じブックオフ実店舗で購入できました。

後の路線の片鱗を見せる楽曲も一部存在するものの(「『優しい雨のように』を覚えてますか?」など)、この頃の彼の音楽性において主軸を担っているのはあくまでオーソドックスなポップス。普遍性に溢れながらも、文学的な歌詞とジャズ・シティポップ・ボサノヴァ的な要素を取り入れたアレンジは捻りが効いており飽きが来ない。癖はないが、かといって無個性で流れていってしまうものでもない、絶妙なバランスで成立している名盤です。ガールポップマニアとしては佐藤聖子への提供曲をセルフカバーしているのもポイント。

彼がフォーライフで残したアルバムの中で、現在本作のみが何故か廃盤となっている様子。再版してケレ。




忍者「Summer Ski~2/4の恋愛術~」



一般的には「お祭り忍者」の一発屋ヒットで知られているものの、光GENJIや男闘呼組と比べ顧みられることは残念ながら圧倒的に少ない哀しきジャニーズアイドル・忍者の6th。

長らく和をテーマにお祭りワッショイ!が基本線だった彼らの転換点となったのが本作。林哲司・都志見隆・岸正之・井上大輔・中崎英也・見岳章という豪華すぎる作家陣を引っ提げ、お祭り厳禁の上質なポップスを歌い上げています。皆歌は上手いしハモりも有り。個人的ベストトラックは、ジャニーズソングをまさかのウォールオブサウンドで煮込んだ(!)奇跡の名曲「最後のAnswer Phone」。ここは御託を並べるよりも一度聴いて頂いた方が早いかもしれない。

とにもかくにも、ジャニーズ・ワールドの歴史の淵に埋もれ続けるには余りに惜しい名盤です。ここでの楽曲の良さはSMAPにも引けを取りません。





A.B.C-Z「Going with Zephyr」



その忍者の後輩グループ・A.B.C-Zの6thアルバム。
彼らは現在活動中のジャニーズグループの中でも特にアクロバットを売りにしているグループ。それだけのことはあり元々「お洒落に」「ノれる」ような楽曲が多いのですが、そんな彼らのアルバムの中でも全編通して洗練された印象を受けるのが本作。

序盤の「Crush on you」「Move that body」から往年のシティポップ~ブラコン系のエッセンスを見せており思わず笑みが零れます。中盤もかつてのSMAPを彷彿とさせるファンクポップ「JOYしたいキモチ」、更にはそのSMAPへ楽曲提供していた林田健司を本当に召喚してしまった「Man and Woman」など一切隙ナシ。後半ではK-POP的な「Want You Back」やより現代的なジャニーズポップ「幸あれ」などメイン層へのアピールもバッチリ遂行。バラエティ豊か、聴き応え十分の名盤に仕上がっています。

今年デビュー10周年を迎えた彼ら。売上面ではまだまだジャニーズの他グループに大きく水をあけられてしまっているのが現状ですが、楽曲のクオリティは他グループに勝るとも劣らないことをこの場で主張しておきたいです。




Seven Steps to Heaven「BRILLIANT CUTS」

Brilliant Cut
Seven Steps to Heaven
1997-10-22

後にparis matchを結成する杉山洋介と、現在はフォトグラファーとして活動している西山一郎のユニット。1993年にsysteme-d名義でデビューし、1997年にSeven Steps to Heavenへと改名。本作が改名後唯一のアルバムにしてラストリリースとなりました。

systeme-d時代はファンク&ポップな音楽性でしたが、モダンジャズの帝王・Miles Devisの同名アルバムから拝借したであろう新グループ名の通り、そこにジャズのエッセンスが付加。その結果程よくメロウ、程よくファンキーなお洒落サウンドに成長しています。特に、改名後最初のシングルにもなった「Brand-New Kiss!」はそのバランスが最もハイレベルに結実した1曲と言って良いでしょう。個人的に再評価全裸待機な楽曲のひとつ。

また、現在杉山氏が所属しているparis matchはJ-AORの大御所バンドの一組にまで登り詰めていますが、結成直前のリリースに当たる本作はやはり音作りの面で似通った部分があります。本作を聴けばparis matchの音楽性の成り立ちの一端を垣間見ることができるでしょう。一大ユニットの前日譚としても楽しむことができる充実の一作、ネットでも安価で転がっているので是非手に取って頂ければと思います。





-3月-

大久保好子「ゴールデン☆ベスト nice to meet you/晴れた空」



公式には「90年代の大貫妙子か竹内まりやかと言われたシンガー・ソングライター」とある大久保好子。1993年にデビューするも、翌年の2ndアルバム完成直後にレコード会社が倒産(新会社へ移行)してしまった影響を受けメジャーから撤退しました。本作はその際にお蔵入りした2ndアルバムと、廃盤になっていた1stアルバム、更にインディーズ移行後の作品から2曲を収めた2枚組ベストアルバム。

あまり歌い上げない素朴な歌声は確かに大貫妙子、或いは松任谷由実辺りを彷彿とさせます。休日の昼下がりにリラックスしながら聴きたいような雰囲気を纏った1stアルバム楽曲から実に心地よい出来ですが、ここで特筆したいのはやはり2ndアルバム「晴れた空」の楽曲群。当初から見せていた70年代ニューミュージック的な音楽性を下地に、当時のガールポップ~シティポップ要素も取り入れられており非常に彩り豊か。特に何処かフリーソウルっぽさも感じられる「恋の嵐」が出色です。

当時半数もの楽曲が世に出ず終わってしまったことが何とも惜しい良盤。既にサブスク配信もされているのでこちらも是非。





V.A.「シークエンス オリジナルサウンドトラック」

みずき健による短編漫画を原作としたOVA作品のサウンドトラック。

原作・OVAどちらも未読/未視聴のため何とも言えませんが、内容としては転生モノ。話の内容に感化された自殺未遂騒動も起きたとか何とか…。それを反映してか渡辺俊幸による劇伴はどこか不穏且つファンタジックな雰囲気。

しかし、やはりガールポップ愛好家としてはボーカル曲が目玉。何と本作のボーカル曲を担当しているのは、SSWとして再デビューする前の山口由子や、当時ZABADAKの上野洋子、更には裏方に徹しつつあった時期の広谷順子と岩崎元是という怱々たる面子。特に山口由子の「PUREゴールド」と広谷順子の「SEQUENCE」はメロディーの訴求力が抜群で、90年代初頭のガールポップ・レアトラックの1曲として聴いても光るものがあります。




-4月-

Lip's「これ、うまいぢゃん」

これ,うまいぢゃん
Lip’s
1990-09-21

UCC CAN COFFEE ミス・コンテストで入賞した加藤貴子・吉村夏枝・山本京子の3人で結成されたアイドルグループの1stアルバム。アイドル冬の時代が到来した時期のデビューであったこと、メンバー間の所属事務所の違いによる活動の制約、テレビ露出の少なさなどが響いたのか人気は伸び悩み、1992年に解散。結果的に本作が唯一のアルバム作品となりました。

ジャケット及びタイトルのイロモノ感で敬遠しそうになりますが、いざ蓋を開けてみるとこれが同時代の中でも一際洗練されたアイドルポップスが並ぶ作品なのですから侮れません。
ギターのカッティングとシンセがよく絡むオープニングの2曲「Kiss me…って感じ」「Splendid Love」で引き込まれると、その後のソロ曲パートでは吉村の力強い歌声、山本の最年少ながらどこか妖艶な歌声、加藤の芯の通りながらも可愛らしい歌声に連続ノックアウトを喰らう。〆には王道アイドルソング「愛の魔力」の聴き応えに圧倒され、結局最後まで「美味い」作品でした。…あれ?やっぱりタイトル通りぢゃん。




MANA「MANA」

MANA
MANA
1992-05-21

後に長谷川真奈の名で再デビューすることとなるハーフのシンガーMANAの、この名義では唯一となるアルバム。

このアルバムは何と言ってもド頭のデビュー曲「レイオフ」が圧巻。前向きな歌詞、壮大な雰囲気、それらに負けない力強い歌声。どこを取っても同時期世を賑わせたヒット曲と遜色ない出来なのです。この時期でも特に「なぜ売れなかった!」と叫びたくなる1曲。
以降の楽曲も「レイオフ」の衝撃には及ばないながらも堅実な出来。激しいデジロック「エ・ゴ・イ・ス・ト」、歌い上げ系バラード「天国の真下」などは歌唱力の高さや声質の奥行きの深さが特にマッチしています。

この後もMANAとしてアニソンの、長谷川真奈としてシティポップの名曲を数多く残した彼女。現在は「Mana Leone Hasegawa」に改名しハワイアンシンガーとして活動しているようです。




-5月-

稲垣潤一「Self Portrait」

Self Portrait
稲垣潤一
1990-04-04


80年代~90年代を代表するシンガーの一人、稲垣潤一の10thアルバム。もう今更触れるまでもないでしょうが、1982年「雨のリグレット」でデビューし、翌年「ドラマティック・レイン」でブレイク。1992年発売の「クリスマスキャロルの頃には」がミリオンヒットを記録しています。その少し前に当たるこの時期もアルバム中心に安定した人気を誇っており、本作も25万枚を超えるヒット作となりました。

この時期稲垣潤一の歴代アルバムを片っ端からかき集め、聴き倒した私が中でも推したいアルバムが本作。脂が乗ってきた時期にドロップされたシングルである「SHINE ON ME」「1969の片想い」で幕を開けると、煌びやかなシンセが切なさを強めている「夏が消えてゆく」「心からオネスティー」、好相性な大瀧詠一カバー「恋するカレン」、〆のバラード「The Love is Too Late」まで、安定した楽曲が並びます。ボーカルコンディションも最高潮の時期であり、歌い回しから稲垣本人の誠実なキャラクターが見えるのも良い点。

唯一残念なのは、前年リリースの名曲「君は知らない」が制作タイミングの関係なのか未収録となってしまったこと。アルバムのカラー的にも十分合致していると思うのですが…。





今井優子「DISCLOSE」

DISCLOSE
今井優子
1994-03-23


角松敏生のプロデュース作「DO AWAY」や、Minnie Ripertonのカバー「Lovin' You」のヒットでも知られる女性シンガーの8thアルバム。初の全編セルフプロデュース作でもある。

アレンジャーに「カードキャプターさくら」の劇伴や永井真理子のプロデュースでも知られる根岸貴幸を起用。その結果、それまでのリリースと比べても格段に明るく軽快な作風に変化しています。特に1曲目の「恋しくて」は一度聴いたら忘れないほどキャッチーなメロディー。

いかにも角松なシティポップ作品だった「DO AWAY」とはまた異なるガールポップ的な側面を打ち出した名盤であり、どちらにも完全に対応できてしまう今井のボーカリストとしての技量の高さが見える1枚。





-6月-

かんコーラ「あなただけを」

あなただけを
葉月コーラ
1991-06-21


間寛平・葉月コーラでかんコーラ。間寛平は言うまでもないとして、葉月コーラは80年代に佐藤寛枝の名前でデビューしていた元アイドルの改名後の姿。ちなみにこの後、中原薫に改名しビーイングで歌手活動をしています。

あおい輝彦カバーのA面も、昭和歌謡をビーイングらしい90年代ポップスに上手く煮込んでおり、Mi-KeのGSカバーで培った技術が活きている印象。しかしここでピックアップしたいのはB面の「DAY IN VACATION」。こちらも渚のオールスターズのカバーですが、葉月の明るく安定した歌声のお陰でガールポップ版として何の違和感もなく聴けます。ちなみにこちらには間寛平は不参加。





刀根麻理子「NATURALLY」

NATURALLY
刀根麻理子
(unknown)
1970-01-31


「キャッツ・アイ」の主題歌「デリンジャー」で有名な刀根麻理子の3rdアルバム。

CD購入に至るまでは代表曲のハイテンションなイメージが強かったのですが、本作でそれを完全に打ち壊されました。AORなバラード「STAY WITH ME」、ミノルタのCMソングにも起用された小気味良いサマーブギ「一秒の夏」、シリアスなシンセ歌謡「真夜中のエンジェル・フィッシュ」などなど、当時トレンドであった音楽性が入り混じっており、一枚でお腹一杯楽しめます。「デリンジャー」路線を引き継いだ「ジェラス・ファイヤー」ももちろん名曲。本当に器用なシンガーだこと。




JH Street Band featuring 西村ちなみ「Rhythm & Breeze ~風にはずむ~」



「おじゃる丸」のおじゃる丸役(2代目)や、「ポケットモンスター」のジュンサー役で知られる声優・西村ちなみのミニアルバム。

90年代声優のアルバムはこれまでもあれこれ聴いてきましたが、本作を聴いたときの衝撃はその中でも指折りでした。「声優のアルバム」としての妥協が一切ないR&B作品です。
高く・優しく鳴り響くドラムと太いベースに導かれ作品世界に入り込むと、西村の甘いボーカルが30分に渡って癒しを届けてくれます。どのくらい甘いかというと、加藤いづみと森高千里に砂糖をまぶしてウィスパーにした感じ。
実店舗ではまだまだ安値のようなので、見つけられた場合は是非手に取ってみてください。チルな時間を過ごせます。



長山洋子「F-1」

F-1
長山洋子
ビクターエンタテインメント
1988-09-21

現在は演歌歌手として活動する長山洋子の、アイドルとしては最後のアルバムとなった5th。

まず注目したいのが作家陣。なんと鈴木雅之、安部恭弘、中原めいこ、種ともこ、松尾清憲がそれぞれ2曲ずつ提供しています。こんな癖の強~いメンバー(超失礼)が揃うわけです。当然主張しないわけがなく…。
種ともこの曲は本人が歌わなくても歌詞のハメ方の癖がとにかく強いし、中原めいこの曲はめちゃめちゃディスコ。更に松尾清憲の曲はデジタルチック、安部恭弘はメロウ、鈴木雅之に至ってはコーラスと言えない勢いでボーカルを披露してきます。もうカオス。

しかしながら、そんな中でも統一感を持って聴けてしまうのが本作の不思議なところ。長山の持ち前の歌唱力とアレンジャー鷺巣詩郎の神がかり的な技術によって「やばい」メンバーの癖強楽曲たちを見事にまとめ上げています。その様はさながら80年代J-POP界のタイラント。




WINDS「STANCE」

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(Amazon商品ページなし)

「ジョッ、ジョッ、ジョッ、ジョーシーン♪」というフレーズで関西圏ではお馴染み、上新電機のCMソング「情熱をなくさないで」を歌ったウインズのインディーズ時代のアルバム。正確にはこの作品の前に「一発逆転」というバンド名で一度メジャーデビューしており、本作で再出発した形。

再メジャーデビュー後からは応援歌、ご当地ソング、企業ソング、ラブバラードなどに路線が確立されていきますが、この時期は時流に合わせたのかややシティポップ要素が強め。リズム重視の「PARADISE」や「SHINING」、タイトルからオメガトライブみのある「The Last Summer Night」辺りが特に顕著か。また、メジャーデビュー後も大切に歌われている「I can't forget the memory」はこの時期特有のひんやりとしたシンセサイザーがマッチしており、むしろこのアルバムのバージョンのほうが完成されている印象も受けます。

現在はボーカルの平阪佳久をフィーチャーした「ウインズ平阪」として活動中ですが、来年2月のライブをもって平阪さんが新世代にバトンを引き継ぎ、卒業されるとのこと。本当にお疲れさまでした。(でもウインズ平阪からウインズ平阪卒業とは一体…?)




高橋ひとみ「カラフル」



女優・高橋ひとみが1991年に発表した唯一のアルバム。鳥山雄司プロデュース作品。流通量が非常に少ないレア盤の一つですが、この時期にめでたくリマスター再発が行われたことで入手できました。

リズミカルなギターやひんやりとしたキーボードに、高橋の上手すぎず下手すぎない素朴な歌声が絡んだ快作。
「七夕じゃなくていいから」を始め、ロマンチックな歌詞が多い点も完成度に箔をつけています。




上半期分は以上です。時間の関係で今回泣く泣く削った物もあるほどなので、前半から数多くのいい作品に巡り合えたんだなと改めて思います。しかし後半には紹介したい作品がもっともっと控えています。詳しくは次回の記事にて。年内に更新できるのか…??




ZONE全アルバムサラッとレビュー

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どうもdeamuです。今回は最近になって某エナジードリンクに検索結果を阻まれ始めているガールズバンドの全アルバムをレビューしていきます。



1stアルバム「Z」
02年2月14日発売

Z
ZONE
2002-02-14


前年夏の「secret base~君がくれたもの~」の大ヒットや年末のレコ大、紅白を経て満を持して発売された1stアルバム。シングル「夢ノカケラ…」と同時発売(同曲は次回作収録)。

ここまでの4作のシングルを中心にコンパクトに纏まっているので非常に安定感のあるいいアルバム…なのだが、新曲三曲のうちMIYUソロの「風のはじまる場所」以外は「secret base」を踏襲したようなバラードナンバーなので「O」「N」には彩りの面でやや劣る。

もしかしたら同レーベルの先輩であるHysteric BlueやWhiteberryがイメージから外れた曲をアルバムやシングルで出す度に低迷していったのを懸念して置きに行ったのかもしれないが、ここはもう少し弾けてもよかった気がする。この時点では持ち歌も少ない&何よりまだまだ若かった訳だし。そんな感じでZONEが残した三枚のオリジナルの中では最も優等生的な作品。

★★★★☆



2ndアルバム「O
02年11月27日発売

O (初回限定盤)
O (初回限定盤)
ZONE
2002-11-27


O (通常盤)
ZONE
2002-11-27


「Z」からわずか9ヶ月半でリリースされた2ndアルバム。シングル「白い花」と同時発売(同曲は次回作にアコースティックバージョンで収録。)

前作イメージの「夢ノカケラ…」、癒し系バラード「一雫」、ロックな「証」「For Tomorrow」「さらりーまん」、各々の趣味や個性を発揮したソロ4曲、暖かなエンディングの「足跡」…と、ZONEの中では一際華やかなアルバムになっている。
ベストには流石に及ばないながらもオリジナル三枚の中では一番纏まってて好き。

★★★★☆



3rdアルバム「N」
04年2月18日発売



N (CCCD)
ZONE
2004-02-18


N
ZONE
ソニー・ミュージックレコーズ
2004-02-18


リーダーTAKAYOの脱退、新メンバーTOMOKAの加入を経てリリースされた3rdアルバム。最古のシングル「白い花」はアコースティックリメイク。新生ZONE最初にして結果的にZONE最後のオリジナルアルバムとなった。

前半が新生ZONE、後半が旧体制のシングルという二部構成。新メンバーTOMOKAが低音を活かしたロック路線で引っ張ったり、MAIKOは前作同様アコースティック路線で聴かせたり、MIYUはジャズ路線に挑戦したりと良くも悪くも個性が渋滞しまくりなソロパート中心の前半とシングル連発で安定した後半で印象が完全に分断されているアルバム。いっそのことミニアルバム二枚構成でも良かったんじゃないか?03年~04年前半のZONEの激動っぷりが如実に現れた一作

もう一枚出せていたら各々のメイン曲もより円熟味を増し、そこに「太陽のKiss」以降のシングルの名曲が絡む構成となり、聴き応えのあるアルバムになっただろうと思うだけに惜しい。

★★★☆☆



ベストアルバム「E~Complete A side Singles~」
05年4月13日発売





解散に伴いリリースされたシングルコレクション。インディーズの「believe in love」、末期の「太陽のKiss」~「笑顔日和」はこの時が初収録。

ひたすらいい曲連発のいいとこ取りベストアルバム。ボーナストラックの「believe in love」以外はシングルをリリース順に並べただけだが、リリース三枚のオリジナルアルバムも目立つ曲は大体シングルでアルバム曲はほとんど各メンバーソロに割かれて幅見せ状態だったので、もうとりあえずこれ一枚で十分。本作を聴いた後にもっと聴きたくなったら「ura E」、相当深堀りしたい段階になってやっとオリジナル三枚…という進み方でも足りると思う。

★★★★★



裏ベストアルバム「ura E~Complete B side Memories~」
06年4月19日発売



解散から一年経過してリリースされた裏ベスト。この年の2月下旬に公式サイトでカップリングとアルバム曲を対象にしたファン投票を開催、その上位16曲を収録。

元がファン投票なだけあって人気曲はほぼ網羅。カップリングから未収録になったものはどれもバンド路線定着前かタイアップ側とのコラボ曲かソロ曲で、アルバム曲もライブで定番化していた曲は全て入っているようなので基本的なところはこれで把握できる。

先の「E」でも書いた通りZONEのアルバムにおいて目立っている曲は基本シングルばかりだったのでカップリングやアルバム曲ばかりの本作は必然的に表ベストよりは地味になってしまう。それでも良いところは大体ここに入っているのでベストの次に聴く一作としては間違いない。
この後に全曲集や再びのベストなどが全く発売されていないのもこの「E」と「ura E」の二作で選び尽くしてしまったからなのかなと思ったり。

一つ惜しいのは2ndを締めくくった「足跡」が未収録なこと。ここに入っている一部の曲よりはかなりキャッチーで耳につくと思うんだけどな…。

★★★★☆

「E」「ura E」に選曲されなかった曲リスト(05年解散まで)

morning glory(「believe in love」C/W)
・僕はマグマ(「believe in love」C/W)
・メイク・ユア・ムーヴ~~行動をおこせ~(「大爆発No.1」C/W)
・新・僕はマグマ(「secret base~君がくれたもの~」C/W)
・ボクらはサンタ(「世界のほんの片隅から」C/W)
・ボクの側に…(「Z」収録曲)
・secret base~君がくれたもの~(フルバージョン)(「Z」収録曲)
・オレンジの夕日(「Z」収録曲)
・secret base~君がくれたもの~ Piano Ver.(「Z」収録曲)
・さらりーまん(「O」収録曲)
・夢ノカケラ…(Album Version)(「O」収録曲)
・+.-.×.÷(「O」収録曲)
・confidentially(「O」収録曲)
・足跡(「O」収録曲)
・H・A・N・A・B・I~君がいた夏~ TAKAYO Ocean Version(「H・A・N・A・B・I~君がいた夏~」C/W)
・H・A・N・A・B・I~君がいた夏~ MIYU Ocean Version(「H・A・N・A・B・I~君がいた夏~」C/W)
・H・A・N・A・B・I~君がいた夏~ MAIKO Ocean Version(「H・A・N・A・B・I~君がいた夏~」C/W)
・H・A・N・A・B・I~君がいた夏~ MIZUHO Ocean Version(「H・A・N・A・B・I~君がいた夏~」C/W)
・アトムの子(「Astro Boyz&Girlz」収録曲)
・鉄腕アトム(スカパンクバージョン)(「Astro Boyz&Girlz」収録曲)
・鉄腕アトム(バラードバージョン)(「僕の手紙」C/W)
・卒業(冒頭SE付きバージョン)(「N」収録曲)
・Come to myself(「N」収録曲)
・Bible(「N」収録曲)
・BeaM(「N」収録曲)
・prayer(「N」収録曲)
・白い花(acoustic ver.)(「N」収録曲)
・secret base~君がくれたもの~(LIVE ver.)(「N」収録曲)
・REAL(「太陽のKiss」C/W)
・Two Hearts(「笑顔日和」C/W)
細かな違いやコンピ限定曲を含めても未収録はこの30曲。ベスト二枚でバージョン違い含め38曲あるのでベストのみでZONE全楽曲の半分以上が聴けてしまうことになる。



トリビュートアルバム「ZONE TRIBUTE~君がくれたもの~」期間生産限定盤Disc2
11年8月10日発売

アニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」での「secret base」の起用やZONE再結成などの話題に合わせてリリースされたZONEトリビュートアルバム。メインはそのトリビュート盤だが、期間生産限定盤のみに原曲ベストが付属している。

「E」Disc1から「GOOD DAYS」「夢ノカケラ…」「証」「true blue」「believe in love」の5曲を除外し「一緒にいたかった」「愛花」と新曲を追加した内容。なぜデビュー曲や頭一つ抜けて売れた3曲をハブるのか…と思ってしまうが、これは当時のZONE本人たち(再結成時のMIYU、TOMOKA、MAIKO)の選曲であるため。本人たちの思い入れが強い曲、10年後の8月時点で振り返って聴きたい曲がこの13曲だった…ということらしい。
そんなわけで完全に10年後の8月時点の本人&ファンの回顧用ベスト。「E」「ura E」がサブスク解禁され中古でも程々の値段で売られている(「E」に関しては現在もCDの生産継続中)現在では新曲以外お役御免なアルバムだろう。

★★★☆☆

【2020年代最初の名盤】ダニーバグ「わかってたまるか」サラッとレビュー

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どうもdeamuです。夜中に欅坂の記事を書いてみたら執筆意欲が湧いてきたので今回はこちらのアルバムをサラッとレビュー。


ダニーバグ「わかってたまるか」(2020)

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収録曲
1.退屈ハイウェイ
2.明日がやってくる
3.雨の日の少年
4.ぼくらのゲーム
5.my list


"2020年代最初にして最強の名盤、ここに誕生"


2016年結成、「遅すぎた反抗期」を謳うロックバンドの初の1st EP。配信では1月15日に解禁したばかりの新譜だ。

昨年末に先行配信されていた「退屈ハイウェイ」一部フォロワーの間で話題になっていて耳にしたことが彼らとの出逢いだった。


切迫感があり、でも決して五月蝿くないサウンドと、激しさと繊細さが共存したようなボーカル(ややタイプは違うけれども)、それから世知辛さを歌いつつも前向きに纏める歌詞から、古い曲になるがshame「LOSERS」という曲をふと思い出したりして、かなり好感触だった。


そうして注目している中でのMV公開、そしてアルバムリリースとなった。


まず驚いたのが、楽曲バリエーションの幅広さ。個人的には、メジャー進出しているロックバンドでも曲をワンパターンに感じてしまう事例がそこそこあるのだが、このバンドにはそのようなことが全くない。基本的なコンセプトは揃えつつも(ここ重要)、5曲それぞれで見せる色が異なるのだ。これがインディーズ1stだというのだから畏れ入る。

「退屈ハイウェイ」のほか、MVも作られた「雨の日の少年」、アルバムラストを飾るロックバラード「my list」は出色の出来。
この5曲に私の好きなロックバンドの全てが詰め込まれている、そう言っても過言ではないほどにこの5曲は一つ一つが魅力的、オールスターなのだ。
御託を並べるよりも全曲YouTubeにあるのでとにかくまず聴いてほしい。下のアルバム情報にリンク貼ります。



次に驚いたのがサウンド骨太なギター、他パートを邪魔しないリズム隊、そしてエモーショナルなボーカルの歌声。一つ一つが武器となり、一体となって曲を作り上げている。
このアルバムに全く飽きが来ない理由として、勿論メロディの良さはあるが、音の纏まりが非常に良いという点が大きい。


歌詞、サウンド、歌声、曲調のバリエーション、どこを取っても魅力的な名盤。ウルトラマンの怪獣で言うならばタイラントのような恐ろしい(褒め言葉)バンドだ。
2020年代に突入してまだ1ヶ月も経過していないが、早くもこのようなアルバムに出逢えたことをとても嬉しく思う。そして、彼らが放つ次の一手が今から楽しみで仕方がない。


ボーカルの杉本氏は「2019年はダニーバグにとって停滞の年だった」と仰っていた。メンバーの失踪、曲作りやライブも安定して行うことができなかったそうだ。

しかしMV公開、EPリリースまで到達したダニーバグ。天性の歌心を武器に、2020年は彼らにとって飛躍の一年になることだろう。要注目だ。ダニーバグの皆さんの益々のご活躍を願っています。

★★★★★


・アルバム情報

ダニーバグ「わかってたまるか」

2020/01/15 Release ¥1100(CD、税込)




・関連リンク集

sugi pem …YouTubeチャンネル

ダニーバグ (@dunny_bug) …バンドのTwitterアカウント

ダニーバグ …Eggsのページ

すぎもと(ダニーバグvo) (@sugi_bug_vo) …ボーカル杉本氏のTwitter



Bluem of Youth「bloom of youth」サラッとレビュー

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委員長二日目は肩から血がブッシャーすることもなく平穏に終わった。だから書くネタがない。


ほんじゃ気分でこのアルバムのサラッとレビューいきます!(雑)


Bluem of Youth「bloom of youth」(1996)

”bloom of youth”
Bluem of Youth
1996-02-01


'99年に電波少年の派生番組「雷波少年」からヒットを飛ばした二人組の1st。'02年に一度活動休止したのち復活、現在も細々ながら活動中。最近では今年5月に地元広島のイベントでライブを行ったようだ。そのときの様子がこちら。




上の映像のラストでも歌われたアップテンポのナンバー「Winnin' Tonight」が収録されているこの1stアルバム。後にヒットさせた曲はほとんどがバラード曲だったけれどもこの時期はストレートなロックナンバーが中心。シングルになった「最後の願い」「10 Calls After」は特に良い。ラストを飾る「Close by your side」は後の路線にも繋がる彼らのバラード曲の元祖。夜に聴くと映えるロックバラードだ。


全曲作編曲はギターの松ヶ下宏之。デビュー作にして早くも才能が光ってます。100位圏外はちょっと頂けないっすわ。



余談だがこの時期のボーカル別所悠二は明らかにV系意識したようなメイクをしていて後追いリスナーからしてみれば違和感しかない。ってかこれで敬遠された可能性大いにあるんじゃないか?合ってないもん。


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↑「最後の願い」のMVより。



本日のレビューはこの辺で。明日は知らん。


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