【#短冊CDの日】8cmCDでしか聴けない曲を語りたい【便乗企画】
どうもdeamuです。今回はタイトル通り、8cmCDにまつわる話題を。1988年の生産開始から今年で35年を迎える8cmCD。1990年代のCDバブルも手伝って最盛期には1億7000万枚近くの生産量を誇っていましたが、2000年前後を境に、ほとんどマキシシングルに置き換わる形で一般的には役目を終えました。この移行期に著名アーティストは8cmCDでリリースされた楽曲のマキシシングルでの再発等も行ったものの、その時点で既に廃盤になっていた作品や販売元が倒産していたパターンも多く、それ以外の8cmCDでしか音源化されていない数多くのアーティストの楽曲は8cmの世界に取り残される形になってしまったのです。
しかし、近年は楽曲の作風に合わせて8cmCDを出すアーティストが再び現れたり、サブスクの登場で8cmCD時代の楽曲も手軽に聴けるようになったりと、8cmCDを取り巻く環境はかなり良化しています。そんな現代だからこそ私は説きたいのです。8cmCDでしか聴けない、陽の目を浴びていない素敵な楽曲がまだまだあるのだということを…。
そんなわけで今回は、未だ8cmCDでしか聴くことのできない楽曲(バージョン違い含む)を独断と偏見で10曲紹介していきたいと思います。
➀V6「WAになっておどろう (シングルバージョン)」
1997年7月リリース
作詞・作曲:長万部太郎(角松敏生)
編曲:星野靖彦
サブスク:✕
ご存知、V6の代表曲。AGHARTAのオリジナルバージョンが長野五輪のテーマソングに起用されたことでも有名。
実は上のMVでも使用されているシングルバージョンは8cmCD以外で聴くことができず、以降のV6のアルバムでは上野圭市氏編曲の別バージョンに差し替えられています。情熱的なアルバムバージョンに対してクールなシングルバージョン、といった雰囲気。
ちなみにV6では同じく代表曲の「MUSIC FOR THE PEOPLE」もシングルとアルバムでバージョンが異なっていたりします。
➁ZARD「負けないで (初版)」
1993年1月リリース
作詞:坂井泉水
作曲:織田哲郎
編曲:葉山たけし
サブスク:△(別バージョン解禁済)
これまたご存知ZARDの代表曲。ディープなファンにはかなり有名な話かと思いますが、こちらもシングルの初版のみ大きくバージョンが異なります。ドラム周りの響きが籠り気味なのが特徴で、実際のところは不明ですが「生ドラム版」なんて呼ばれ方もされていたり。
ちなみに聴く方法は中古で運良く引き当てるしかありません。怖っ。中身を見れる場合には、CD内周部に書かれているロット番号を確認しましょう。「PODH-1137-1M-V」「PODH-1137-2M-V」「PODH-1137-3M-V」のどれかであれば生ドラム版です。ちなみに私は引き当てるまでに5枚買いました。お陰で我が家には負けないでシスターズが居ます。
➂ウルトラマン「スキャットウルトラマン~光り輝く未来へ~」
1995年12月リリース
作詞:JOHN LARKIN (訳詞:前田耕一郎)
作曲:ANTONIO CATANIA
編曲:若草恵
サブスク:✕
史上初にして唯一、ウルトラマンが歌手としてリリースしてしまったCD。もちろん元ネタは当時ブームになったスキャットマン・ジョン。
その昔「トリビアの泉」で紹介されたこともあるのでご存知の方は多いかも?権利関係がややこしいのか、以降ウルトラマン関連のアルバムに収録される機会もないレア曲と化しています。
④大橋りえ「君のいる街」
1998年11月リリース
作詞:大橋りえ
作曲・編曲:五十嵐充
サブスク:✕
五十嵐充のプロデュースで活動していた歌手・大橋りえの8thシングル。avexからのリリースとしては2作目。
当時は全く売れなかったものの、楽曲を知る者からの評価はべらぼうに高い名曲。どこかZARDっぽい、暖かみのあるメロディーとアレンジが素敵。なお大橋のavex時代のシングルは全てアルバム未収録。なかなかのコレクター泣かせ…。
➄pal@pop「空想X」
1998年3月リリース
作詞・作曲・編曲:pal@pop
サブスク:△(別バージョン解禁済)
pal@popこと高野健一のデビュー作。90年代末期の渋谷の空気感を閉じ込めた名曲です。
2002年に高野健一本人の歌唱でセルフカバー、同年のアルバム「pal@pop」にも収録されていますが、こちらの女性ボーカルのオリジナルバージョンはシングルでしか聴けません。
⑥関谷真美「きっと、忘れない」
1995年12月リリース
作詞・作曲:関谷真美
編曲:江口正祥
サブスク:✕
マイナーどころからも一つ。ヤマハ・ポプコンでの入賞を経てデビューしたシンガーソングライター・関谷真美の4thシングル。
ZARDの同名曲にも似た、開放的なメロディーと対照的に歌詞は切ない失恋ソング。カップリング曲「最後のファースト・キッス」もシティポップ系の名曲で、こちらもオススメ。
➆JAMES&GANG「PEPSI MAN」
1996年7月リリース
サブスク:○
ペプシマーン!のフレーズが癖になる、ペプシマンのテーマソング。実は発売がビーイングだったりする。
【2023/07/07 22:52 追記】
PEPSI MANについてですが、Twitterの方でお世話になっているフォロワーさんから下記のアルバムに収録されているという情報を頂きました…!よって8cmオンリーではございません。大変失礼致しました🙇
➇Letit go「勇気は君のEmblem」
1995年3月リリース
作詞:八塚順子
作曲:橋本慎
編曲:佐藤あつし
サブスク:✕
2ndシングル「200倍の夢」がポカリスエットのCMソングに起用されてスマッシュヒットを記録したLetit goのデビュー曲。
彼らの1stアルバムでは何故かスルーされてしまったのですが、「200倍の夢」にも引けを取らない爽やかな名曲です。アルバム収録スルーのせいでシングル盤はプレミア。
➈辻尾有紗「青い空に出逢えた」
1997年6月リリース
作詞・作曲:小松未歩
編曲:古井弘人
サブスク:△(セルフカバー解禁済)
このシングル1枚のみで活動を終えた(某別バンドで再デビューした噂もあるが…。)謎多きシンガー・辻尾有紗のシングル。
小松未歩のメロディーメイカーっぷりが遺憾なく発揮された提供曲の一つ。辻尾のあどけなさの残る歌声だからこそ、詞の青さと切なさが光ります。
➉The Water of Life「クロール」
1999年7月リリース
作詞:清水和彦・角森隆浩
作曲:清水和彦
編曲:岩田雅之
サブスク:△(一部サービスでのみ解禁)
2004年に交通事故のため32歳の若さで亡くなった悲劇のシンガーソングライター、清水和彦。この曲はそんな彼が90年代に展開していたソロユニット・The Water of Lifeの5thシングル曲。
普段はもう少し重い世界観を描いた楽曲が多い方なのですが、この曲は突き抜けるほどにキャッチー。青く爽やかなジャケットも印象的です。個人的に8cmCDの名ジャケットトップ10に入る盤。
以上になります。本当はまだまだ紹介したいものばかりなのですが、これ以上書くと長ったるいので一旦ここまで。8cmCDの世界の奥深さを少しでも共有できたのならば幸いです…!